HORI AKIRA JALINET

『マッドサイエンティストの手帳』267

●森山威男 HOT JAZZ NIGHT in 地球村


 2003年3月1日夜、多治見市「地球村」で森山威男カルテットのコンサート。
 「after Live meeting」はフリードリンク宿泊料込み、なんと1500円!


 3月1日、おれは梅田で「蓬莱の豚まん」2箱を買い込んだのであった。
 森山威男コンサートへ行くためである。
 なぜ豚まんか。
 多治見市での森山威男コンサート、今回は、こんな内容である。
 2003年3月1日午後6時半〜
 会場:多治見市・三の倉市民の里「地球村」
 これに「after Live meeting」という企画もあって、出演メンバーを囲んでの交流会。これがフリードリンク、軽食、宿泊料込みで1500円……桁間違いではなかと問い合わせたが、やっぱり「1,500円」である。
 さっそく申し込み。届いた案内に「差し入れ大歓迎! 森山威男」とある。
 そこで森山掲示板で打ち合わせ、「長屋の花見」形式で色々持ち込もうと相談したのである。
 大阪だからタコヤキをと思ったが、冷凍ものしかない。ま、そういうわけで豚まん持参である。

 中央線・多治見駅、夕刻に駅裏への陸橋を渡ると、明らかに地球村行き送迎バスを待つ様子の数名。みんな「持ち込みフーズ」らしき紙袋を下げているから、すぐわかるのであった。
 約10名、迎えのワゴンに分乗して、地球村へ。20分ほどだが、雨の中、渓谷から山中入っていくと、暗くてちょっと不気味。小さい天文台もある場所だから、とうぜん「人里離れた」場所である。地球村18:20頃着。真っ暗で、周囲は見えない。
 多治見での森山コンサートはだいたい2年に一度。
 1999年11月21日は駅前の「まなびホール」。
 2001年1月27日は多治見市文化会館であった。
 今回は山中の「地球村」。
 会場は、暖炉のある広い吹き抜けロビーのホールで、約100人。適当に椅子を並べて聴く。なかなかいい雰囲気である。
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 暖炉近くの椅子で聴く。
 1ステージ。1曲目は『インプレッションズ』 ハイテンポで、森山さん、病み上がりとは思えない。
 森山「1月入院だつた。藤井先生から、ふだんの半分の力でといわれているが、そういわれると倍でやってしまいました。これから、ちょっと楽な曲をやります」
 藤井先生もこられていた。外科関係ではカオリ先生も当然最前列にいたが、幸い出番はなかった。
 あと、やはりコルトレーン・ナンバー(と思う)など3曲。
 音川さんの吹いたバラード、確か『I want to talk about you』、これはなかなか聴かせた。
 田中信正さんも音川英二さんも、それぞれリーターアルバムの企画進行中らしい。楽しみなことである。
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 2ステージは「本来の」森山カルテットのスタイル。
 珍しい曲もあり。
 『渡良瀬』に続いて『家路』
 この『家路』は「新世界より」の曲で、「急に持ってきた曲で、簡単な打ち合わせしかしてませんが、うまくいけばまた演奏するかもしれません」という初演曲。ひときわ大きな拍手があったから、たぶんレパートリーに加えられるだろう。
 そして、もう、これを聴かないことには終わらない3曲。
 『サンライズ』『ハッシャバイ』『グッド・バイ』
 終演は21時頃。
 暖炉の薪がはじける音が時々聞こえる、いい雰囲気のコンサートだった。

 ※曲名はネット関係でお知らせいただいた。ありがとうございます。
 ライブの記録としては以下のとおりです。
 第1ステージ
  Impressions
  India
  I want to talk about you
  Sound River
 第2ステージ
  渡良瀬
  家路
  Sunrise
  hush-a-bye
  Goodbye
 音川英二(ts),田中信正(p),望月英明(b), 森山威男(ds)

 さて、ここからが「after Live meeting」である。
 ホールのレイアウトを変えて、パーティ会場の雰囲気に。
 しかも、この「交流会」、案内にあったような「軽食」ではなかった!
 最初に、会場中央のテープルに「豚の丸焼き」がドカンと運び込まれて、これを切り分けていくという企画。拍手がわいた。
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 他に、サラダやパン、野菜スープなどが並べられて、むろん、ビールやドリンクは飲み放題。
 「差し入れ大歓迎」だったから、色々と持参品が並ぶ。おれは体力勝負で豚まん2箱だったが、これも、きちんと暖めてカットされ、大皿に並べられていた。他にもネットメンバーの、ワイン、大吟醸、泡盛、チーズ、手羽焼き、地方の銘菓、それに、ふなさん持参の「名古屋・新道」(行ったことないが、駄菓子屋の秋葉原といわれる場所である)で仕入れた「珍しい菓子類」まで、ともかく夜中(明け方)まで、飲み食いにはまったく不自由しなかった。
 多治見市文化振興財団、万歳! である。
 料理のみならず、雰囲気づくりまで、至れり尽くせりのサービスであった。
 参加者70名。遠距離順に、北海道、盛岡、新潟、山梨からの参加者あり、関東圏と関西圏からそれぞれ5、6人かな。
 お馴染みの顔あり、お名前存じていて初対面の方あり……。

 2次会用に「学習棟」というのがあり、ラウンド・ミッドナイトに大きな教室みたいな部屋へ移る。
 食べ物や酒瓶持って、夜霧の中をゾロゾロ移動。
 40人くらいになったかな。ちょうど1クラスだ。
 下の写真のごとき雰囲気。これはまた密度が高くて面白い。
 広い教室で、森山さんが、親っさんの「歯科医」ならぬ「司会」役となって、ネットのハンドル名と本名がわからないからと、ネット者自己紹介一巡。持参物紹介付き。
 ま、その後数時間の雰囲気は、下の写真から察してください。
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 ドラマーくんはじめとする大阪組と名酒酌み交わし。
 盛岡のよっちゃんが恐るべき方とわかって仰天したり。
 その他、ネットの書き込みと実物の落差に驚くことしきりである。
 夜中には雨もやみ、山中だが、暖かい夜である。
 個人的には、望月<グズラ>英明さんと背中合わせ。なぜかグズラさんは小林信彦のファンで「冬の神話」のモデル地について、ネット検索の結果、わがHPにたどり着いたという。この関係で延々としゃべる。
 そのうち、グズラ教祖酩酊、「バーカ」と「なぜあの文庫が再販されないのだ」の繰り返し状態になったので、午前2時頃に宿舎へ送っていく。
 が、鍵がないのでゴタゴタ。と、ここで「白髪の青年」がドアを開けてくれたので、転がり込んで、ロッジの部屋で雑談。
 3人でバカ話をやっていたら、グズラ教祖、回復。またも「学習棟」へリターンマッチを試みると言い出す。大丈夫かいな。
 と、「白髪の青年」が、「ぼくは慣れてますから、連れて帰ります」……と、この人がなんとスイングジャーナルでCD評など書かれていた三澤隆宏氏なのであった。上の写真、最後の1枚が2ショット。
 「しーそー」がらみで、おれとしてはネチネチした、やや失礼な書き方をした経緯があるのだが(むろん、決して含むところはない)、しゃべっていて上山高史さんなど、共通の知り合いがやたら多いと判明、ちょっと照れくさくなる。
 両脇からグズラ担いで、3人でふたたび「学習棟」に戻る。
 まだ20人以上、盛り上がっている。
 凄いねえ。
 あと、大吟醸を飲みながら三澤氏と色々話す。
 ……三澤さんは、ぼくのような聴くだけファン(よくてマニア)と違って、「演奏者の立場で考える、限りなく制作者に近い」ファンであるらしい。これは小説に置き換えればよくわかる。愛読者というより編集者感覚なのである。これを前提に話したら、すべて氷解、その志向されているところもよく理解できる。
 企画中の構想など、色々と聞く。いずれ大阪で森山ライブも。これは「関西組」も共通の希望である。
 と、気がつけば午前4時である。
 学習棟にはまだ約10人(含むグズラ)、宿泊用の部屋に戻るが、本館1階ホールにも、ストーブを囲んで数人。
 地球村の夜は更けゆく……。あ、もう明け方か。

 1時間半ほど横になっていたら夜明けである。

 興奮状態つづいていて、ほとんど眠れず。
 朝6時に部屋を出て、近所を散歩。
 初めて、建物の全景を見る。
 そこから30メートルほど登って天文台まで行ってみる。
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 ちょうど日の出。本日は快晴のようである。
 8時に野菜スープやパン、サラダなどの朝食をいただく。
 9時にワゴンが出るので、ロビーの皆さん(二日酔いの顔は見あたらない)に挨拶して、8名で多治見駅へ。
 多治見の皆様には本当にお世話になりました。
 木曽福島のソバ屋「クルマ屋」組と名古屋方面組、名古屋では関東組と関西組、それに「居酒屋組!」(約1名)、それぞれに段階的解散である。
 こうして別れていくのはちょっと寂しくもあり。「グッドバイ」の最後のひと打ちが頭によみがえる……。


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