mad

 【最近1週間ほどの記事】 (* のついた写真はクリックで拡大します)


10月23日(金) 穴蔵/ウロウロ
 早朝から播州龍野行き……の予定が変更になって、拍子抜けの日。
 運動不足なので、本日は歩くことにする。
 午前、地下鉄で淀屋橋へ。ここにしかない某行のATMで雑件処理。
 あと久しぶりに周辺に点在する「大大阪時代のモダン建築」を見ながら南へ。
 八木通商、浪花教会、小川香料、船場ビルヂングなど見て、綿業会館から西へ。
 以前の勤務先を通過、御堂筋(今年の銀杏は貧相に見える)を渡り、北御堂をさらに西へ。
 久しぶりに靭公園のベンチで休憩。
「花と彫刻展」というのを開催中だが、バラはほとんど咲いてない。
 
*  *
 なかなか結構な「彫刻」を見せていただく。
 北北西に進路をとり、日本基督教団大阪教会へ。そこから東へ。
 江戸堀で、60年前にバイトしていたスポーツ紙の入っていたビル(まだ残っていた)を懐かしく眺めたあと、四つ橋筋を北へ、西梅田まで。
 梅地下〜ヨドバシ〜ジュンク堂に寄って帰館。久しぶりに1万歩を超えた。
 午後は穴蔵にこもる。
 雨の予報だったが降らない。
・小林信彦の訃報。19日、多臓器不全で。93歳。このことは別に書くことに。
・村上龍の訃報。17日。74歳。
・松井秀喜が巨人の監督に。ナベツネがやっと死んでから2年。長かったなあ。
 ナベツネが嫌で失った職業野球への興味がもう復活することはないが。
・ナベサダに文化功労章。93歳。文化勲章ではないのか。
 色んなことが重なる日だ。

10月22日(木) 穴蔵
 晴。寒くなった。
 終日穴蔵。
 台風30号(まだ台湾の東あたり)が急カーブしそうで落ちつかぬ日である。
 週末に長男ファミリーと播州龍野で「合宿」の予定だが、台風の影響で雨になりそうな。
 何度かメールやり取り、午後、結局今回の「合宿」は見送りとする。

10月21日(水) 穴蔵
 爽やかな秋晴れ。
 終日穴蔵。古い書籍を読み直して過ごす。
 夕刻の報道によれば大阪は(全国各地も)「観測史上最も遅い真夏日」であったという。
 へえっ。確かに正午のベランダは30.5℃(アメダスでは12:40に31.2℃)であった。
 室内は終日27〜28℃、いちばん快適な気温である。
 明日から平年並み? また肌寒い日がつづくと思うと、気が重くなる。

10月20日(火) 穴蔵
 定刻4時に目覚める。
 4時半頃からyoutubeで、H3-10号機(フォボスに向かう火星探査機「MMX」)の打ち上げを見る。
 順調に軌道にのる。地球への帰館は2031年予定。あと5年は生きねばならぬ。
 曇時々雨。
 終日穴蔵にあり。
 ちょっと気がかりなメールあり。落ちつかぬ気分で過ごす。

テリー・ビッスン『数字は嘘をつかない』(中村融訳/竹書房文庫)
 竹書房は面白いSFを出してくれる。
 スラディック『チク・タク・チク・タク……』がそうだったが、『数字は嘘をつかない』も、他からは出そうにないトンデモ(でもないか)大ボラ数学?SF……定義しようのないSFである。
 中村融氏のあとがきによれば「世にも稀なる"インチキ数学"ハードSF」である。
  *
 登場人物は3篇とも同じ。一応シリーズもの。
 最初の中篇「穴のなかの穴」……おれ(アーヴ)は冴えない弁護士。愛用のオンボロ・ボルボの部品を探していて、田舎町のジャング店に行くが、そこで貴重なボルボの旧車を発見する。何とか格安で入手したいと、後日店を訪ねようとしたが、その店は見つからない。
 そこで友人のウーの知恵を借りる。ウーは中国系のアメリカ人で、物理・数学・漢学・法律の天才、ギターもうまいという巨漢である。何かあれば「数式」を書きなぐり、それを数秒で解いて問題を解決する。
 おれはウーの解にしたがって(ウーとともに)その店を再訪するが、そこはなんと「月面」につながっていて、アポロ計画で使われた月面車が横たわっていた。それを運び出して大儲けしようとするのだが……
 文体の細部は本音か冗談かわからんし、会話もマジメなのかふざけてるのか判定不能、しかし地下室から「月面」へ行く手順のデティルはきちんと書かれていて、やはり本気のSF!
 しかも迷えばウーが「数式」「方程式」を書きなぐり、それを瞬時に暗算して、数値解析?(としか思えない)で解い見せる。
 その解はズバリ正解で、ごく身近な場所や方法を特定する。
 目論見は成功するのだが、結果は……大儲けはできず、なんとかトントン。徒労に終る。
 ハャハチャ数学SF?とでもいうのだろうか。
 中篇3篇。宇宙の彼方に「宇宙収縮」の兆候を発見するがご近所の異変で終わったり、時空の異変で時間のズレが世界中に拡大するのに、その「しわ寄せ」を解決して、アーヴの結婚式がやっと時間通りに行えたり。
 ノーベル賞間違いなしの大発見が、日常のトラブル解決で終って、めでたしめでたし。面白いパターンだ。
 わしゃ宇宙の構造が心臓に影響する話は書いたことがあるけど、ここまで「悪ふざけ」はやれなかったなあ。
 ビッスンについては『赤い惑星への航海』は知っていたが、こんなシリーズを書いていたとは知らなかった。
 私より2歳上。2024年に逝去。クラークの『銀河帝国の崩壊』でSF好きになったという。
 小学時代に『宇宙島へ行く』に感動し、『都市と星』がSF最高傑作と思う私には、ビッスンの志向がよく理解できる(つもり)。
 本当に書きたい作品は書けないままだったのか。それだけに、この3篇の中篇集は貴重だ。
 中村融氏の解説には感動した。感謝申し上げます。

10月19日(月) 穴蔵
 晴のち曇。久しぶりの「天気下り坂」で、これはこれで落ちついてよろしい。
 終日穴蔵。あまり生産的に仕事はできず。
 これからしばらく、読んだ本のことを書いておくことに。

小松左京『虚無回廊』(ハルキ文庫)
 今もっとも読まれるべき小松SFが文庫で刊行された。それも全1冊、本文617ページ!
 帯に円城さんが「デキるAIはみんな読んでる」と書かれている通り、AI問題が切迫している今、いちばん注目される作品である。
『日本沈没』が発表されたのが1973年、それから22年後、われわれは阪神大震災で作品世界を追体験した。
『虚無回廊』の(未完だが)最終巻が刊行されたが2000年、それから26年後の今、世界はこの作品のメインテーマ、AI(AE)に直面している。
  *
 作品内容について書くことは控えさせていただく。
 今まで色々書いたり話したり、インタビューも行ったし、オマージュ作品(ショートショートだが)も書いている。それに決定版ともいうべき瀬名秀明さんの解説が再録されている。
 ここでは、巻末の小松実盛「それからの『虚無回廊』」について。
「虚無回廊」はどう完結するのか。私にとってこれはこの四半世紀(特にこの15年間)、SF最大の関心事だった。「宇宙SFのプラットホームにすればいい」などと発言したことがあるが、「完結編は小松さん以外の誰にも書けない」と確信してのことで、完結場面は読者がそれぞれ想像するしかないと思っている。
 ただ、近年の生成AIの急激な進歩で、AI創作も小説の在り方を揺るがす問題として浮上してきた。
 そこにAIは「虚無回廊」を完成できるかという視点から取り組んだのが小松実盛氏である。
 これはふたつの観点から大きな意味を持つ。
 ひとつは「虚無回廊」のテーマのひとつがAI(AE)であり、物語とAIの進化を並行して追究することになる。
 もうひとつは、小松実盛さんは小松左京ライブラリーの代表であり著作権管理者、つまり完結編を試みる資格のある唯一の存在である(誰もが生成AIで完結編を試みだすとたいへんなことになる)。
 実盛氏は松原仁教授の協力を得て完結編に挑むが、その試行錯誤の経過は……ぜひ「それからの『虚無回廊』」で読んでいただきたい。これは現時点でのAI創作の成果報告であり、「虚無回廊」理解の新たな一歩の記録でもある。
 ここでとつぜん話のレベルが落ちる。トランプの「これからはAIではなくSIだ」発言には呆れたが……「これからはAEだ」でなかったのは幸いであったなあ。

10月18日(日) 穴蔵/ウロウロ
 秋晴れがつづく。
・午前、穴蔵にて孤独な作業。タイムマシン業のHPの改訂を行う。
 技術サービスそろそろ終了のアナウンス。半世紀つづけてきた仕事だがら寂しくもあり。
 格納庫撤去の時には(数名でだが)盛大に解散式をやろう。
・午後、天気がいいので散歩に出る。
 中崎町から天五商店街を抜け、久しぶりに天神橋筋商店街へ。
 天神祭でもないのに、ギャルみこしが飾ってあり、ギャルの踊りや獅子舞の巡行をやっておる。
 
*
「第12回 天神橋の秋祭り」とか。へえっ、知らなかったなあ。
 区役所の横を抜けて扇町公園へ行くと、大量のテントが張り巡らされて、内側で運動会?
  *
「第38回 北区民カーニバル」というイベントである。
 わしゃ半世紀ほど北区民だが(正確には大淀区民で、37年前に北区民になった)、こんなイベントは知らなかった。
 区が合併した年から始まったのか。
 扇町公園から西へ、神山町の通りに出ると、南北の道路の真ん中に長い長い「建築現場の仮設事務所」みたいなものが作られている。
  *
 運転免許の何たらとか、ややこしい表示が色々。
(帰館後調べたら)これは曽根崎署の仮設庁舎らしい。
 曽根崎署の老朽化(73年に改修)で建て替え。これから6、7年、 こちらに移るらしい。知らなかったなあ。
 今の曽根崎署がどうなっているのか。明日にでも見物に行ってみよう。
 タイムマシン業、曽根崎署……何事も半世紀が区切りか。
・夜、黒枝豆、ヤッコ、串カツなど並べてもらってビール、酎ハイ。
 このパターンは半世紀ほど経過してもあまり変わらん。SFもそうあってほしいが。

10月17日(土) 穴蔵
 秋晴れ。肌寒い。
 穴蔵にこもり雑読。肉体労働は、タカセ往復、液体飲料系重量物の運搬役を務めただけ。
(面白いのを読んでいるのだが感想を書いてないな。明日からアップすることにする)
 たちまち夕刻。
 晩酌時に派手な轟音が響きはじめた。
 今日は(季節外れの)淀川花火2026であったのだ。
 クライマックス(20時)くらいは公園の南で見てもよかったのだが、肌寒くて外出する気になれず。
 
*
 ↑これはテレビ画面。
 グラタンでワイン飲みつつ、映像と窓外の轟音の時差(約3秒)を楽しむ。
 いい気分で早寝。

10月16日(金) 穴蔵
 秋晴れ。
 午後、タイムマシン業の相棒・某くんが来る。半世紀以上続けてきた事業の「終活」相談である。
 全機種、生産は終了しており、メンテナンスのみ継続してきた。
 インボイス制度には登録せず、実質的には2025年度で「廃業」状態にあるのだが、それでも修理依頼と専用部品の注文はある。
 こちらの年齢や倉庫の維持を考えると、期限を明確にアナウンスすべきで、その日程を決める。
 同業他社(スイス本社の某社)などひどいもので、現機種は販売しているが、一世代前の機種は、プリンターの不調でも「これはお手上げですわ」だという(困ってウチに相談があったほど)。
 そんなのに較べて、こちらは40年前の製品にも対応してきたのだから立派なものである。
 年内終了は無理だが、年明けから段階的に縮小していくことにする。
 また播州龍野行きの頻度が増えそうな。

>>ちょっと前の記事

>>もっと前の記事【1996年〜の目次】
SF HomePage