『マッドサイエンティストの手帳』580

●マッドサイエンティスト日記(2014年5月後半)


主な事件
 ・集合住宅総会(17日)
 ・鬱屈の日々
 ・播州龍野いたり


5月16日(金) 穴蔵/ウロウロ
 晴れて暖。
 終日穴蔵。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
 韓国の旅客船沈没事故から1ヶ月、船長ら乗務員4人が殺人罪で起訴されたという。
 よくわからんのが「あの船長」の発言である。
 報道番組を断続的に見るに、二通りある。
 助かりたい一心で逃げ出したのか、死んではならぬと使命感に燃えていたのか。
 新聞でも、代表的なのは次のようなもの。
・(捜査幹部によると)イ・ジュンソク船長は「自分が生き残ることしか考えなかった」と供述している。
・イ船長は「船員だけは何とか生きなければいけないと考えた」と述べた。
 正確な発言(船長ではなく「捜査幹部」の発言だが)を伝えてほしいところだ。
 たぶん後者だと思うけどね。つまり、本当は「客ほったらかしで逃げた」けど「(客のために)船員は最後まで生きねばならぬ」と供述している。
 運動不足なので、午後、散歩に出る。
 梅田うろうろ。
 NU茶屋町地下に「ASOKO」がオープンしている。
  *
 黒門市場のカレーうどんかと思ったら雑貨品店。おれの来る場所ではないな。
 ここには滋賀県の野菜直販店があったはずだが。(※)
  *
 路地裏にブラシの木。
 博多餃子の店がオープンしていたり。一杯飲ってみたい店がちらほら。
 うろうろしてみるものだ。

※ちゃんとありました。
 「滋賀県の野菜直販店」というのは、滋賀県の自然食品のレストラン「花様(かよう)」と物産販売店「近江の駅」。
 南東角の階段から入れます。
 
 「近江の駅」では近江野菜の特売があり、専属料理人がよく利用しております。
 内部(エスカレーターからの)入口は「ASOKO」の店の奥になったので、わかりにくいかも。
 (2014.5.17)

5月17日(土) 穴蔵/集合住宅の総会
 定刻午前4時に起床。
 4時半から「日本の話芸」で、柳家権太楼『はてなの茶碗』を見るが、こりゃいかん。
 江戸から流れてきた油屋というのが不自然だし、30分番組なので、最後15分ほどを3分に圧縮してボロボロ。ぺけ。
 歌やんが「茶の湯」を上方に移植した工夫を見習いたまえ。
 あとはマジメに机に向かうが、仕事の進行はまた別の話。
・昼前の民放のニュース。
 「ボケandアホカ」(←ちょっとちがうか)というヴォーカルグループの「アホカ」、覚醒剤所持で逮捕という。
 番組途中で「今入ったニュース」と報じるほどの事件か。
 週刊文春がずっと前から報じているではないか。
 週刊文春を持ち上げる気はないけど、先行スクープには敬意を表すべきではないか。特に来週のワイドショーやるテレビのアホどもはよ。
 夜は居住する集合住宅の総会(通常集会)。
 よくいえば「活発な議論」、客観的には議題を離れた「個人的意見(主に悪口)噴出」、本音をいえば「エゴむき出し」、感想は「辟易」。
 あと1年続けねばならぬが、この種の議論ほど体に悪いものはない。命が持つか、心配になってくる。逃げ出すには引っ越ししかないのがつらいところだ。嗚呼。

5月18日(日) 非公開
 定刻午前4時に目が覚めて、机に向かうものの、どうもいかん。
 昨夜の「住民エゴ・ハリケーン」が尾を引いて、まったく原稿など書く気になれない。
 1日が完全に無駄になってしまうが、どうにもならないのである。
 本日のみ気分転換、アホの居住地をちょっと離れたいので、行方不明とさせていただきます。
 ……ということで、本日の行動は記述せず。

5月19日(月) 本日も非公開
 本日も気分甚だ悪し。
 「腹に据えかねる」ことが10年に1度くらいあったが、昨年に引き続き、年1度のペースになってきたのかしらん。
 老化すると怒りっぽくなるのは確かだが。
 1日経過しても気分治まらず、仕事になりそうにない。
 午前中、出かける用事あり。
 その後、本日も行方不明とする。
 そのままどこかへ去るか。アホの居住地からは離れていたい。

5月20日(火) 憂鬱なる日常
 本日も気分甚だ悪し。こんな状態が続いたのでは、まったく仕事にならぬ。
 と、愚痴を並べても生産的ではないので、ここまで。今後は書かないことにする。
 打開策につき専属料理人と協議をはじめる。
 昨日は梅田の某院、本日午前は梅田の某デンタルクリニック。ともに経過はよく、特に前者は「完治」で、打開策への最大のハードルはクリアされたことになる。
 午後は穴蔵にこもる……つもりが、集合住宅の雑件2件。
 一件は駐車違反……というか、駐車位置の間違い。
 管理人不在時に「自分駐車場に他のクルマが駐車している」との通報。詳しくは書かないが、警察への通報直前に「居住者ではない男」が走って来て、平謝り。「駐車位置を間違えました」というが、バカ正直というかアホというか、近所の会社の社員で、居住者の名を借りてウチの駐車場を使用している実態をスラスラと「白状」する。気が重いことだが、解約を通告せねばならぬ。
 被害者住人氏「怪我の功名でしたなあ」
 おれ「瓢箪から駒じゃないですか」……どちらもちがうような。
 「悪事千里」でもなし「天網恢々」でもなし。「語るに落ちる」かなあ。当人に違法意識はなく、子供が親の悪事をぺらぺら喋るようなもので、的確なことわざが浮かばない。
 理事長としては「盗人猛々しい」にならぬことを願うばかりだ。
・夜のニュース。
 PC遠隔操作犯・片山祐輔が「全部ゲロ(自白)」。
 メール発信したスマホを「荒川河川敷」に埋めたのを目撃されて観念したという。
 この場合「上手の手から水が漏る」であろうか。全然ちがうか。
 一夜、死に場所を探して高尾山を彷徨したとかいうが、笑いながら身柄を拘束されたのでは説得力なし。
 気になるのが、片山の保釈後の住居である。
 地図が出たが、江東区・西大島の一角、8年ほど前にボンクラ息子その1が住んでいた近所ではないのか?
 7年前まで、3年間ほど住んでいた。片山が22〜25歳の頃である。おれも2、3日滞在して、自転車であたりをうろうろしたことがある。
 案外隣室の男だったのかも。

※片山の自宅は「白河」のマンションのようである。西大島より1駅ほど西。
 自転車で猿江恩賜公園を抜けて住吉、菊川あたりまで走ったことはあるが、小名木川の南エリアまでは行ったことがない。
 会う機会はなかったようである。

5月21日(水) 穴蔵
 終日穴蔵。
 はかどらんなあ。
 本日、ワイルドバンチで小山彰太さんが叩いている。
 行きたいのだが、焦りもあって、出かける気分にはならず。
 さりとて仕事が進むわけでもないのだが。嗚呼。
・片山祐輔は「自分はサイコパスで嘘つきです。本当です」などとしゃべり出したらしい。
 嘘つきのパラドックスというか、詭弁論理の初歩を法廷でやるつもりかよ。
 弁護士は精神鑑定を要求するらしいが、幼稚な詭弁を弄せる程度にアタマは働いているのだから、必要ないだろう。

5月22日(木) 穴蔵/インコ記念日
 終日穴蔵。
 朝から夕刻まで、集合住宅関係の資料作りにかかってしまった。嗚呼。
 本日はPiPiを廊下で保護してから4年である。
 誕生日に特別メニューというのはある年齢以降やらないことにしているので、本日は数少ない記念日のひとつである。
 人間用は普通メニュー。
 チキンナゲットとサラダなどでワインを少しばかり。
 PiPiはテーブルをちょこまかと走り回り、好物のパンに囓りついておる。
  *
 迷鳥を飼いたいと料理人がいったから
 5月22日はインコ記念日

5月23日(金) 穴蔵/某委員会
 終日穴蔵。
 ずっと机に向かうが、大半は資料読みと集合住宅関係の資料作り。
 夜は集合住宅の某委員会。
 特に揉め事はなく終わるが、2時間の予定が30分ほど超過。
 夜遅い夕食となった。
 ああしんど。

5月24日(土) 創サポ講義
 終日穴蔵。
 室温26℃で、過ごしやすくなった。
 夕刻に近い午後に這い出て、梅田を抜け、中之島のバラ園を通過する。
 
 薄い雲がかかって「バラ曇り」になったが、昼間の日射しが強すぎたせいか、萎びて見える。
 小雨の日がいいようである。
 夕刻からエル大阪で創作サポートセンターの講義。
 提出作品は中編4編。SFはないが、いずれも面白い。
・時代ミステリーの変種。空堀あたりの長屋に住む無職の男、老婆の遺品整理を頼まれたが、そこで淀君のお宝に関する書き付けを発見して、宝探しに動き始める。
・新大久保〜御徒町を舞台に、表向きは語学学校に「留学生」を受け入れ、裏で風俗を営む男。雇い入れた影のある女にのめり込むことになる。ノワールの力作。長編の圧縮版みたいだが、先日から話題になっている過激派組織を(現実の事件前に)登場させるなど、時代感覚がいい。
・学校薬剤師として中学校に講演にきた若い女性がちょっと危険なイタズラに巻き込まれる。少年の視点から「ヤクガク」を描く青春ミステリー。珍しい役職を取り上げる感覚もよく、完成度の高い秀作である。
・千葉の地方都市の旧家で89歳の祖父が死亡して一族集合。通夜の席に「本人の幽霊」が現れたという。終戦直後と現代、70年を隔てて偶発的に生じたある「トリック」。ちょっと無理な設定が1ヶ所あるが、クリア可能な範囲。うまくいけば、かなりユニークな作品になりそう。(ペンネームから作者は男性と思いこんでいて「服装や髪型がさりげなく的確に描写されているのがいい」とメモしていたが、作者は女性であった。冷や汗)
 20分ほど超過。
 本日も夜遅い夕食となる。

5月25日(日) 穴蔵
 終日穴蔵。
 呻吟。
 成果はほとんどなし。嗚呼。
 夜のニュース。
 AKBの「握手会」で男が「のこぎり」か「斧」のようなものを振り回して「メンバー」が負傷、殺人未遂で逮捕。政府要人へのテロ未遂みたいな大袈裟な報道である。
 テレビはほとんど見ないが、AKBという名前くらいは知っている。秋元が導入した商法、CDをシャンパン、握手を疑似性行為と考えれば、売り上げを競わせるホストクラブの商法を「アイドル」に応用したもので、それは以前から指摘されていたはず。ストーカーの出現は当然予想されたことで、驚くほどのことではない。これを契機に、今後も続々と現れる。未成年者を利用したアコギな商法こそ即刻中止すべきだろう。

5月26日(月) 穴蔵/ウロウロ
 午前5時半に起きる。
 少しはマジメに机に向かう。
 昼前に梅田の某デンタルクリニックへ。
 1時間ほど口腔内あれやこれや。
 と、またも集合住宅関係で携帯に連絡あり、終了後、急いで帰館。
 夕刻まで、広報資料を作らねばならぬ。
 昼は抜きとなった。
 空きっ腹に、夕食に軽くワイン。
 たちまち眠くなる。
 夜、SF関係者の訃報がメールで届く。
 気分重し。

5月27日(火) 穴蔵
 終日穴蔵。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。

5月28日(水) 穴蔵
 終日穴蔵。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
 室温28℃で、下着姿のまま机に向かうのは快適である。
 たちまち夕刻。
 専属料理人が、トマト肉詰め、エビや野菜のホイル焼きなど並べる。
  *
 安ワインを少しばかり。いと少なしを。
 もう少し机に向かうか。
 運動不足で、ちとつらいが。

5月29日(木) 穴蔵
 終日穴蔵。
 ともかくずっと机には向かうが……

5月30日(金) 穴蔵/ウロウロ
 終日穴蔵……のつもりであったが、昼前に梅田の某デンタルクリニック往復。
 3日間閉じこもっていたから、明らかに脚力が落ちている。
 ついでにウロウロする気分にならず、至近距離を歩き、途中のジュンクドーに寄っただけ。
 午後は穴蔵にこもる。
 室温31℃になった。扇風機を出す。
 本日3,980歩。

5月31日(土) 大阪→播州龍野
 よんどころない用事発生、気分転換も兼ねて、久しぶりに播州龍野へ行くことにする。
 昼過ぎの電車で移動。
 姫路で改修工事の「梱包」を解きつつある姫路城を(無料の範囲まで)見物に行く。
  *
 天守閣の屋根が「真っ白」で、これは漆喰のせいらしい。年月が経てば黒ずんでくるのだとか。
 夕刻に播州龍野に着く。
 雑事色々。
 まだコタツやストーブを設置したままである。扇風機を出して、リビングと書斎を夏モードに入れ替える。
 夜は大阪から持ってきた総菜類を並べて独酌。
 早寝。


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