『マッドサイエンティストの手帳』528

●マッドサイエンティスト日記(2012年5月後半)


主な事件
 ・大阪←→播州龍野いたりきたり
 ・箕面・瀧安寺霊園(18日)
 ・金環日食(21日)


5月16日(水) 穴蔵
 定刻4時に起きる。
 終日穴蔵。
 快晴。
 夕刻30分ほどの散歩以外、週末の講座のための資料を読んで過ごす。
 夜は、粗食(健康食とも申せましょう)にて軽くビール。
 DVDで米朝師匠の「天狗裁き」を見て寝る……つもりだったが、もう一席「はてなの茶碗」も。
 先日来、米朝師匠を連続してDVDで見ているが、これは7月16日のイベントに備えてである。
 7月16日の小松左京に出会う会まで2ヶ月。
 この日に米朝師匠ご来臨の予定で、それまでに60席を聴く計画なのである。
 1日1席でちょうどいいと思っていたが、これだと一月で達成してしまいそうな。

5月17日(木) 穴蔵/謎の一発芸人
 定刻午前4時に起床。
 粛々と雑事を進める。
 11時過ぎに梅田へ出る。
 あちこち歩いて諸事項の処理。
 昼は、冷麺が食べたくなり、たまたま三番街の韓国ダイニング「Shijan」という店が目にとまったので入ってみる。
 「伝統的」冷麺とミニ・ビビンバのセットというの。
 
 どうっていうことのない味であった。何というか、パンチがない。
 なぜか客のほとんどが若い女性。店を間違えたか。
 出る時にクーポン貰って納得、杵屋チェーン、うどんの「杵屋」、そばの「そじ坊」の系列店なのであった。
 悪くはないが、そういうものだ((C)ヴォネガット)の店なのであった。
 この系統は、天五か鶴橋に限るなあ。「玉一」に栄光あれ。
 帰路、書店で週刊誌を立ち読みするが、ちょっと面白そうな記事があって、週刊文春5月24日号を買って帰る。
 注目記事は(たった)ふたつ。
 グラビアの、北のデブ息子というかカリアゲくんというか、例の「チンピラ独裁者」が「指導」している写真が凄い。人民服というよりもガクランの前をはだけた格好にパナマ帽? 「フーテンの第一書記」というキャプションが秀逸だ。立ち読みでご一見を。
 が、最大の注目は「大ブレーク! スギちゃん」に関する短い記事。
 おれは早朝のニュース以外、テレビはほとんど見ないのだが、食事の時など目に入ることがあり、この「○○だぜぇ〜」と語尾を跳ね上げる一発芸人は2度ほど目にしたことはある。1度で飽きたけど。「スギちゃん」というのか。
 そのスギちゃん氏について、元相方(沢原宜之氏)がこう発言している。
 「実家はいわゆる芸人一家で、父親が『まじかるタケシ』というマジシャンで、母親はチャイナドレス着て『チャイナ幸子』という芸名でアシスタントをしていたんです……」
 ええっ?!
 「まじかるタケシ」は「マジカルたけし」の間違いだろうが、スギちゃん氏は38歳というから、松旭斎たけし時代の子なのか? で、なぜ前田姓ではなく杉山姓なのか。一宮市生まれというが、大阪ではないのか?
 この記事が正しければ、スギちゃん氏は枝雀師匠の甥っ子ということになるのだが、似たところはまったくない。マジカルたけしともまったく似ていない(体型が違うもの)。
(※)
 ひょっとしたら「まじかるタケシ」と「マジカルたけし」は別人なのか? よくわからん。
 「マジカルえいじ」を名乗った方が、芸人としては長続きするのではないかなどと愚考する。
 ということで、夜は粗食(健康食とも申せましょう)にて軽くビール、焼酎水割り。
 DVDで米朝師匠「らくだ」……感涙。が、ちと重いので、引き続きさらっと「京の茶漬け」も。
 おや、22時前、とつぜんの雷鳴。
 寝る。

 【お詫びと訂正】
 ※5/18深夜に、お笑い世界に詳しい(SFにも詳しい)喜多哲士さんさんからご教示いただいた。
 こちらによれば、まさかと思ったが、「まじかるタケシ(引退しているらしいが)」と「マジカルたけし」は別人であるようだ。
 (このご両人が師弟関係なのか、1991年に亡くなられたマジカルたけし師匠がまじかるタケシの存在をご存じだったのか、まじかるタケシ師匠が1991年以前からこの名で活躍されていたのか、このへんの事情はさっぱりわからない。週刊文春は取材不足と思うぞ)
 ともかく、まじかるタケシというのは実在したのだ。ま、きしべむれしという作家がデビューしかけたことがあるのだから、世の中、何があっても不思議ではないけど。「ドラえもん」と「どらエモン」が共存していたような、不思議な気分だ。
 お詫びして訂正いたしますとともに、すぎチャンさんのご活躍を祈ります。(2012.5.19)

5月18日(金) 箕面・瀧安寺霊園
 定刻午前4時に起きる。
 少しは仕事もするのであった。
 昼過ぎに出て、梅田でイラストレーターのSさん…というよりもカメラマンのShioperさんと合流、阪急で箕面へ向かう。
 7月16日のイベントのプログラムに載せる写真撮影が主目的だが、本日の写真に限らず、色々な写真とわが文章で、近い将来にコラボによる電子出版を計画しているのである。
 午後は快晴ということなので急に出かけることにしたのである。
 阪急箕面から滝道をぶらぶらと15分ほど歩く。
 昆虫館を過ぎたあたりに瀧安寺霊園がある。
 墓参を兼ねた撮影行である。
  *
 「小松實」師匠の墓は新緑のなかにたたずんでいるのであった。
 【ここで余計な注釈】
 師の墓は、瀧安寺霊園のいちばん奥の方にある。隣に本を開いた形の墓碑があり、小松作品の一節が刻んであるのかと読むと、関係ないので戸惑う。これはお隣の墓なので、これから行かれる方はお間違えなきよう。注釈終わり。
 瀧まで行くか迷うが、瀧はさらに1.8キロ上というので引き返す。たぶん師匠も瀧まであるいたことはないはずだ。
 梅田まで戻り、せっかくだから、「うめきた」の地下道を抜けて、解体中のホテルプラザの撮影に行く。
 昨年夏に始まった工事、ほぼ半ばまで進み、小松事務所があった22階はもう「In the air」である。
 本日はよく歩いた。
 福島駅前の居酒屋でShioperさんと軽く生ビール。まわるなあ。
 松崎屋なる、なかなかハードな居酒屋を出たら18時30分、日没直前である。
 夕陽に映える解体現場を撮りに行くかと、またもプラザ跡へ。Shioperさん、粘るなあ。
 
 プラザの小松事務所でビール飲みながら親っさんと議論したのは、こんな時刻が多かったなあ。
 夕陽が射し込み、窓からは淀川河口に沈む夕陽が見えた。
 宇宙と人間について考える時刻であったのだ。
 センチメンタルになるぜ。
 また地下道を抜けて梅田……Shioperさんとここで別れ、歩いて帰館、19時30分である。
 18,130歩。
 久しぶりの記録だ。
 本日はDVDで米朝師匠「五光」を見てから寝るのである。

5月19日(土) 穴蔵/創サポ
 わ、目覚めれば午前6時。
 よく寝たものである。やはり運動はするものだなあ。
 穴蔵にて粛々と雑事。
 夕刻に近い午後、に出かける。
 歩いて梅田を抜け、水晶橋を渡って中之島へ。
  *
 バラ園を通って、天満のエルおおさかへ。
 創サポ専科の講義である。
 中篇を含む5作品を題材にあれこれ。
 面白い作品が揃った。
・社員を管理するシステム(皮膚移植によって行う)を導入した会社を下っ端の視点から描く近未来SF。
・出産を焦る若い妻の日常。おれにはコメントしにくいテーマだが、野坂昭如「受胎旅行」(古いかな)の女性視点版と読んだ。
・手塚治虫がサウナでガマン較べをやるショートショート。SFファン内部ならバカ受必至。アイデア賞ものである。
・海水から熱エネルギーを取り出す素子開発をめぐるSF。「第2種永久機関」のバリエーション。海外との競合描写にリアリティがある。
・近年の映像流出事件をモデルした国際謀略事件……これはなかなか読ませる。
 現実の事件や人物をどう扱うかが共通テーマになったが、これはおれ自身、明確な結論が出せない。ただし「政局」を扱うと古びやすい(時事ネタに堕す)のは確かで、これは現実の政治がつまらないことの反映であろう。ロッキード事件と小沢控訴のスケールの差とでもいうか。
 帰館後、軽く一杯飲みつつ、DVDで米朝師匠「百年目」……これはもう文句なしの名演。つづけて「焼き塩」も見る。たまらんなあ。

5月20日(日) 穴蔵
 わ、本日も目覚めれば午前6時。
 朝寝坊がクセになってきたのであろうか。誰に迷惑かけるではないものの。
 終日穴蔵にてボケーーーッと過ごす。
 日曜だから、仕事はしなくてもよかろう。
 夕刻に近い午後、1時間ほど梅田を散歩。ヨドバシ〜丸善&ジュンクドーのコース。
 若い大衆諸君が街に浮かれ出ているのであった。
 
 人混みに疲れ、ほとんど人通りのない「緑の通路」を抜けて帰館。5000歩未満。
 夜は粗食(健康食とも申せましょう)にて軽くビール、シーバス水割り。
 DVDで米朝師匠「愛宕山」を見る。引き続き「矢橋船」も。
 たまらんなあ。

5月21日(月) 金環食/ウロウロ
 定刻午前4時起床。
 斎戒沐浴。
 おや、午前7時前には穴蔵に朝日が射し込む。
 しまった、天気予報では本日は曇だったので、日食眼鏡は購入していない。
 3年前よりましなようである。
 ベランダから見る、7時20分の東空……北区だけに雲がかかってしまう。南の方(たぶん中之島以南)は青空である。北も方も晴れている。ウチの上だけに雲。
 んな、殺生な。
   *
 7時23分、薄い雲を介して部分食は見えたが、7時27分前後の金環食は厚い雲。嗚呼。
 まあ、日食眼鏡を買わなかったのは正解であろう。
 朝らか出て、歩いて桜橋の某所へ。
 着いたときには部分食もとっくに終わっている。
 某診察、9時半で終わる。
 帰路、うめきた経由、中津まで歩き、大淀署に出頭する。
 別に悪事を働いたわけではなく、運転免許の更新。
 優良ドライバーなので、講習と称する退屈なビデオを30分ほど見て釈放される。
 午後は穴蔵にて資料を読んだりDVDを見たり。
 ということで、夜は粗食……でもないか、枝豆、餃子、麻婆豆腐などでビールをまあまあ飲む。
 DVDで米朝師匠「本能寺」「くしゃみ講釈」を見る。
 寝る。

5月22日(火) 穴蔵/インコ記念日
 終日穴蔵。
 郵便局とヤマト運輸の営業所へ行く以外、雑事をダラダラと片づけつつ過ごす。
 運動不足は明らかなのだが、どうにも動くのが面倒な日もある。
 たちまち夕刻となる。
 本日は東京スカイツリーのオープン記念日だが、ウチは家族の記念日。
 ちょうど2年前の5月22日の夜、廊下で迷っているインコを保護したのである。
 飼い主は見つからず、所定の手続きを経て、2週間後にPiPiは家族の一員となった。
 したがって、誕生日は不明。尾の長さなどから生後数ヶ月だったのかなとは推定できるが、誕生日はなく、保護した522を記念日としたのである。
 専属料理人が張り切ってちょっと豪華なメニューを並べる。(ちなみに、おれ自身の誕生日は、もうめでたくも何ともないのだから、普段通りということにしている)
  
 枝豆、ヨコワの刺身、サラダなどでビール。
 あと、ラスカルズ50周年記念ワインを開栓して、初夏パスタ。
 たまらんなあ。
 インコのPiPiには特別のご馳走はなし。
  *
 本日は鳥かごからの外出自由にしていたら、おれのキンタマをつつきに膝に上ってきた。
 自由につついてくれたまえ。お粗末な小玉2コだけど。
 DVDで米朝師匠「地獄八景亡者戯」を見る。これは1990年4月22日収録で、「地獄打ち止め」の半年ほど前である。
 明日は播州龍野行き。

5月23日(水) 大阪→播州龍野
 早朝の電車で播州龍野へ移動する。
 タイムマシン格納庫に寄る。
 隣接地で10日ほど前から解体中だった別荘は跡形もない。
  *
 きれいさっぱり消滅した。
 こちらは片づいたが、実家に戻ると、こちらにも難題発生、某工務店に診断を依頼する。
 午後にあれこれ調べてもらうが、また1件、工事をやらねばならぬような。
 別荘の維持もたいへんである。
 空き家状態にしておくのがまずいようで、生活の拠点(穴蔵)をこれらに移した方がいいのか、悩むことが多い。
 思案にくれつつ、夜はひとり寂しく、大阪から持ってきた総菜並べてビール、徳山冷麺にトマト・ハム・カイワレ・キムチをぶち込んで「神の河」ロック。
 早寝(といっても定刻22時に近い)するのである。

5月24日(木) 播州龍野→大阪
 播州龍野の朝、午前6時の室温は17℃で、キンタマ収縮気味なのであった。
 雑事(ガラクタの処理など)をテキパキと片づけて、昼前に大阪へ向かう。
 姫路で昼飯。榮通りにある「薩摩庵」にて親子丼。これがいけるんだよね。
 山陽電車で姫路→新開地で阪急乗り換え→西宮北口で身内と会って、改札越しに書類とか色々の物々交換。
 焼酎1本を貰った。
 ということで、午後帰館。
 晩酌である。
 専属料理人に和風の小鉢を色々並べてもらって、軽くビールのあと、「身内」から貰った焼酎のロック。
 
 大分県中津市の「むぎひとあじ」の「吟造り」というの。
 これが、じつにまろやかで、つい飲み過ぎて足を取られそうなやつ。
 北村英治師匠、沖至師匠(with Strings!)、ジミー・ハミルトン師匠の名調子を聴きながら飲んでいたら、これは本当にやばい。
 やばいと自覚できるところが我ながら立派。3.5杯程度にして穴蔵に戻る。
 普通に就眠するのである。

5月25日(金) 穴蔵
 曇天なり。
 終日穴蔵。
 明日の講義資料を読んで過ごす。
 むろん、それなりに面白いのである。
 歩数計は本日ゼロなり。
 明日こそホリは羽ばたく。
 たちまち夕刻。
 夜は専属料理人が並べたヤッコ、肝煮、サラダなどでビール。
  *
 引き続き、ワオッ、パエリアである。
 白ワインを少しばかり。たまらんなあ。
 ということで、あとはDVDで米朝師匠「宿屋敵」「壷算」を見る。
 早寝。

5月26日(土) 穴蔵/創サポ講義
 穴蔵にて粛々と雑事を片づける。
 運動不足なので16時頃に出て、梅田、中之島を抜けて天満まで歩く。
 先週に引き続き創作サポートセンターの講義。
 朗報あり。
 専科の宮本紀子さんが『雨宿り』で第6回小説宝石新人賞を受賞!
 掲載誌小説宝石6月号が発売されたばかりである。
 宮本さんは、江戸の市井を描いた短編、ちょっと世話物めいた作品を読ませてもらって、おれがコメントするのにふさわしいジャンルの作品ではなかったのだが、人物の造形や江戸の風俗描写がうまい人である。
 受賞作『雨宿り』は、「遣り手婆」的な老女の造形の斬新さに驚かされる。
 この賞で最後まで争ったHさんも創サポメンバーだった人(こちらはSF的なものもうまい)で、皆さん実力発揮だなあと嬉しくなる。
 本日提出の長編も特異な題材で、こちらも熟読(丹念に書かれた長編だけに、こちらも2日かけてメモをとっているのである)、緊張する講義(というか合評会みたいな雰囲気なんだけど)になった。
 21時に帰館。
 ちょっと一杯。

5月27日(日) 穴蔵/ウロウロ
 定刻午前4時に起床。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
 快晴……というよりも炎天である。
 昼、阪神沿線をプラブラしてみようと歩いて梅田へ。
 が、阪神梅田、大混雑である。甲子園で阪神戦(デーゲーム)があるらしい。
 予定変更。
 梅田界隈(書店、ヨドバシ、CDショップなど)をウロウロ。
 駅前第3ビルB2の「アリラン」という店でランチ。
 
 冷麺定食。ここがなかなかのもの。小皿が5皿並ぶ。冷麺は黒い「北系」である。
 こんなに小皿(それぞれ秀逸)が並ぶとビールなしで完食できないではないか。
 ということで軽く一杯。
 午後帰館。
 夜は、グラッペリ師匠、ジミー・ハミルトン師匠を聴きつつ、専属料理人が並べた粗食(健康食とも申せましょう/野菜が多いメニューをおれは粗食と呼んでいるのである)で軽くビール、「むぎひとあじ」1杯。
 あと、穴蔵にて、DVDで米朝師匠「算段の平兵衛」「近江八景」を見る。
 酒とジャズと落語の日々。たまらんなあ。近いうちにバチが当たるか。

5月28日(月) 穴蔵/阪神沿線ウロウロ
 定刻午前4時に起床。
 テレビで、最近は月曜の早朝だけになった「天カメ」による映像を楽しむ。
 おれのいちばん好きな「番組」で、近年、早朝はテレビ通販ばかりで、月曜早朝しか見られないのである。
  *
 毎日放送は大林ビル屋上から中之島バラ園を撮している。
 橋の上で強いライトかレーザーでカメラをねらえば信号を送れそうな。
 このことは7年前に書いている。
 この早朝の街の映像をなんと呼ぶのかわからないままだったが、先日、某テレビのOB氏が教えてくれた。
 ……あの定点観測用カメラは「情報カメラ」とか「お天気カメラ」といって、局では「天カメ」といってますね。その天カメ映像は番組ではないから正規の名前はないでしょう。テレビ局が何も仕事をしていない時の映像です。
 なるほど。テレビはテレビ局員が何もしない時がいちばん面白いのである。
 早朝のニュースをちょっと見て、あとは雑事に勤しむ。
 10時過ぎに這い出て梅田へ。
 阪神沿線をウロウロする。
 ま、色々な「取材」である。
 15時頃に帰館。
 夜は粗食(健康食とも申せましょう)でビール、「むぎひとあじ」ロック。
 DVDで米朝師匠「住吉駕籠」「けんげしゃ茶屋」を見る。
 「住吉駕籠」、茶店の親父のタンカで思い出すこと。
 「てなもんや三度笠」で藤田まことが使ったフレーズ……
「耳の穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタいわしたろか」
「ドタマかち割ってストローで血ィ吸うたろか」
 これは香川センセが「住吉駕籠」から発想しはったんやなかろうか。
 「住吉駕籠」では、
「ドタマへこましてヘソの穴から世間のぞかしたろか」
「頭と足もってクソ結びに結んだろか」
「口からケツまで青竹通して火にあぶったろか」
 よろしいなあ。
 今岡清とか五十嵐敬喜にやったりたい。
 クズの今岡清は「奥歯ガタガタ」、チンカス三百代言・五十嵐敬喜は「口からケツまで青竹」、アホ三百代言・堀敏明は「ヘソの穴から世間」、ボケ三百代言・菅原哲朗は「クソ結び」が似合いかな。
 ハゲ頭の五十嵐敬喜は「ドタマかち割り」がいいのだが、だれもこんな外道の血をストローで吸いたくはないからね。
 などと、ちょっと血圧が上がりそうなので、冷たい麦茶を飲んで就眠するのである。

5月29日(火) 穴蔵/秘密指令
 定刻午前4時に起床。
 穴蔵にて粛々と雑事の処理。
 晴天だが、昼にとつぜんの雷雨。びっくりするなあ。
 午後、また晴れたので、ちょっと調べたいことあって丸善&ジュンクドーへ行く。
 帰路、ロフトの前で「テアトル梅田」のポスターを見たら、ちょっと面白そうなのが上映10分前である。
 『秘密指令 ドッグ×ドッグ』
  *
 発作的に見ることにする。
 オバマ大統領の就任演説と同時進行するブッシュ政権の「汚れ仕事」チーム殲滅戦。
 「三一致」的趣向(というか、時間進行が「ハイヌーン」や「ロープ」のやつね)はいいし、よく考えてあると思うが、やはりアンフェアなところがある。
 日本でいえば六本木あたりの地下深い「基地」って感じかな。ここでドンパチは面白い。
 ただ、狡猾な(バカではない)はずの秘密工作員が、なぜ「使い捨て」とわかってるのに殺し合うのか……権力の構造に無自覚なほどバカではあるまいに。
 ロフトを出たら雨。
 小走りで帰館。
 夜は相変わらずのパターンで、粗食(健康食とも申せましょう)にてビール、「むぎひとあじ」ロック。
 DVDで米朝師匠「骨つり」「まめだ」を見る。
 明日から龍野行き。
 早寝するのである。

5月30日(水) 大阪→播州龍野
 朝の電車で播州龍野へ移動する。
 役所関係の手続きでややこしい書類の要求があったり、時間のかかることよ。血圧高騰。
 タイムマシン関係の仕事も少し。これは血圧上がらず。
 あとは実家の片づけと墓掃除など。久しぶりの下男(おとこし)仕事で、血圧は……よくわからん。
 庭と畑地の雑草には手をつける気にならない。
 庭にはドクダミがびっしり。
  *
 塀の中はどんなに雑草が蔓延ろうが、よそに迷惑かけるわけではないから、今年はいっさい手をつけない。
 夏〜秋〜冬〜春と何ヶ所かで定点撮影してみることにしよう。
 夕方のテレビニュース。
 昼前に野田と小沢の「会談」があったそうで、同じ政党幹部の「会談」がトップニュースとはおかしな話だ。
 こんな政党、存在してはいかんのよね。利権にありつきたいとハゲ頭の五十嵐敬喜がシロアリみたいに巣くってるしさ。
 ということで、夜は、ひとり寂しく、枝豆、トマト、出来合いの串カツなどでビール。
 テレビ見てると血圧高騰しそうなので、CD、渋いところでグリフィン師匠、モンク師匠を聴きつつ、徳山冷麺と「神の河」ロックで仕上げ。
 早寝するのである。
 明日は五十嵐退治……じゃなかった、シロアリ退治だ。

5月31日(木) 播州龍野/シロアリ駆除
 先日、しばらく留守にしている間に、実家の玄関土間に大量の小さい羽根状のものが散乱しているのを発見、調べてもらったら、やはりシロアリなのであった。
 ということで、駆除依頼してたら、某白蟻研究所のワゴンが到着。
 テキパキと駆除作業をはじめた。
 この種の作業を見るのは初めて。なかなか面白い。
 ついでにシロアリ発見のポイントについてレクチャーも受ける。
 また5、6年後にやるとなると、うーん、庭木の剪定ほどではないが、年○万円程度……別荘の維持もたいへんである。
 運動不足なので、夕刻、川沿いのコースを30分ほど散歩。
 小学時代の同級生の某くん、神戸在住で、実家は以前に解体、雑草の茂る空き地だったのが、整地され、新築の基礎工事がはじまっている。
 売れたわけか。
 これで某くんも、龍野と完全に縁が切れたのだなあ。
 おれはどうするか……迷うところだ。
  *
 堀家住宅の長屋門前、新緑の中にしばし佇む。
 センチンタルになるぜ。
 ということで、夜は、昨夜とほとんど同じメニューで晩酌。ほとんどの食材が「最小単位・二人前」でしか売ってないから、二泊三日で冷蔵庫を空にして帰阪するには、こうなってしまうのである。
 ただ、おれの場合、ヤッコ、枝豆、韓国系メニューは毎日並んでも飽きることなし。いわんやアルコール類においてをや。
 鴨居のスピーカーから、尾田悟師匠とハンク・ジョーンズ師匠、ジム・ホール師匠(昨夜遅くにTVに出てはったらしい/友人が教えてくれたけど、わざわざ起こすこともあるまいとメールでの連絡)のアランフェスなど。
 寝る。


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