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『マッドサイエンティストの手帳』331

●謎の「海野十三の会」


 木の芽時には時々不気味なことが起こる。
 3年前。
 2002年4月下旬。「海野十三の会」というところから、「年会費2000円を振り込んでください」という紙片と郵便振替用紙、それに「JU通信」という会誌が送られてきた。
 以前……ずいぶん昔(昭和40年代はじめと思う)に、海野十三の建碑に協力したことはあり、その後、その修復とか、関連したイベントがあり、再度多少の寄付はした覚えはある。
 ただ、会員になっているという認識はなかった。
 知人数人に問い合わせたが、やはり曖昧で、「よければ会員になってほしい」程度のことだろうという意見と、寄付ではなく「会費」として扱われたのではないかという意見、半々というところであった。
 入会扱いというのをおれが忘れていたのかもしれない。
 そこで会費を振り込み、その通信欄に「諸般の事情で、この会費切れ時点で退会としてほしい」と記入しておいた。
 2003年4月。
 また、ほぼ同文の請求書と振込用紙、会誌が送られてきた。
 これは間違いであろうと、会誌に記載されている「事務局」のFAXに、下の写真の手紙を送った。
 退会理由も、記載の通りで、くどくどここで繰り返す必要はないだろう。
 同じ理由で退会を届け出た団体は他にも幾つかある。
 したがって、2004年4月には何も来なかった。
 ところが……
 2005年4月19日、またも同文の請求書、振込用紙、会誌が送られてきた。
 個人情報保護法が施行されたとたんに、これは不気味だ。
 事務局も口座番号も変わっている。
 おれの個人情報が退会しても抹消されることなく、どこかへ流れているのだろうか。
 それに……会費は2年納めていない。その追徴はない。
 なんとなく不気味なので、ここに公開しておく次第。

 ともかく、「おれは『海野十三の会』の会員ではない」

 
 ↑上から、2002年、2003年、2005年の請求書。
 今年は赤字である。郵便振替の場合、「最寄りの郵便局」でなく、全国どこの郵便局からでも振り込めるのだけどね。
 郵政民営化の影響であろうか。

 
 ↑これが2003年4月に送ったFAXの原本。

 繰り返すが、海野十三の偉大な業績とは何の関係もない話である。

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