『マッドサイエンティストの手帳』678

●マッドサイエンティスト日記(2018年4月後半)


主な事件
 ・神戸へ(20日)
 ・播州龍野いたりきたり
 ・ 創サポ講義(28日)


4月16日(月) 穴蔵/さらば讃州
 穴蔵にてボケーーーーッ(としているとしか見えないだろう/誰も見てないけど)と過ごす。あれこれ考えているのだが、思考まとまらず。嗚呼。
 午後、気分転換に散歩。ジュンクドー往復のみ。
 お、情熱うどん讃州の改装工事が始まっている。
  *
 讃州は3月末で閉店。カレーうどんが抜群にうまい店であった。というよりも、おれはこの店ではカレーうどん以外食べていない。
 店は閉店、たぶん別の店になる。
 讃州店主は、うどんもあるが、割烹をやりたいのかな。ここではないが、たぶん北梅田のどこかであろうと想像する。
 久保青年とは同じ集合住宅の住人なのである。
 健闘を祈る。

4月17日(火) 穴蔵
 穴蔵にてボケーーーーッと(しか見えない状態で)過ごす。嗚呼。
 部屋から見える新御堂筋の広告塔、先日から何か工事していたが、シートが取られた。
  *
 これはLEDの表示装置か。
 しかし、フレームの1/3くらいしかない。中途半端な。引き続き工事するのか、このままなのか。気になるところだ。

4月18日(水) 穴蔵/辞任2件
 未明までの雨が、明け方にやみ、午前10時には晴れてきた。
 天気は明るい方に進むが、気分はよろしくなく、穴蔵に閉じこもって過ごす。
 辞任が2件。
・米山隆一新潟県知事。明日発売の週刊文春に「金銭の授受を伴う女性関係」を書かれるため。
・福田淳一財務事務次官。こちらは週刊新潮。セクハラというか、女性記者に「おっぱい触っていい?」「キスしたい」「ホテル行こう」の連発。音声データ公開。
 対称的な辞任である。
 米山は潔く事実を認め、福田は見え透いたシラの切りどおし。
 米山は「実行」しとる、福田は、まさか女性記者がいうこときいたはずはなく、未遂(というより、クチだけ)。
 米山の会見は涙ぐんでも笑っているようにしか見えず、福田の会見は憤懣モロ出し。
 米山は有償、福田はタダ。
 米山は独身、福田は(たぶん)家族あり。
 どちらも東大の超秀才というのが不思議。
 「ジュンイチ・リューイチの辞任漫才」やればバカ受けではないか。隆一がボケ、淳一がツッコミで。

4月19日(木) 穴蔵
 初夏の陽気である。
 終日穴蔵。資料を読み、メモをとって過ごす。
 たちまち夕刻。
 ささやかなメニューで晩酌。そろそろ就眠。
 毎日こんな日であるといいが。

4月20日(金) 神戸へ
 昼前に出て神戸三宮へ向かう。
 阪急を利用。時間は早いが、本日の阪神電車は遠慮する。
 神戸新聞ビル17階へ。
  *
 神戸の海は夏の雰囲気である。
 ちょっと迷っている某講座があり、おれに務まるのかどうか自信がない。
 本日は「見学会」ということにして、継続するかどうかは聴講者の判断にゆだねることにする。
 2時間ほどあれやこれや。
 久しぶりに神戸の街をうろうろしてみたいが、また機会もあるだろう。
 帰路も阪急。
 別に虎ファンを嫌ってるわけではなく、混雑が嫌なのである。

4月21日(土) 穴蔵
 本日も初夏日和。
 穴蔵にてボケーーーーッと過ごす。見た目はタドコロ、しかし色々と思考するのであった。
 錆びた自転車の後輪がなくなっている……とか。
 昼前に専属料理人と天八のスーパーへ。
 酒類のポーター役をつとめる。
 近所の路地。今はツツジの季節である。
  *
 野々村竜太郎の生家前にも花は咲くのであった。

4月22日(日) 穴蔵/ウロウロ
 4月だが五月晴れのような。
 穴蔵で燻っているのもよくないので、午後、久しぶりに自転車で散策する。
 淀川堤を西へ。
 おっ、ドローンを飛ばしている。
  *
 淀川河川事務所が「空撮中」という幟を立てている。
 いい仕事だなあ。
 十三大橋の西あたりまで。河川敷公園をうろうろの後、日本ペイント付近から福島区の住宅地を、特に目的地なしに走っていたら、聖天通りに出てしまった。
 せっかくなので聖天さんに寄る。
  *
 意外なことに、近所へは時々来るのに、聖天さん参拝は初めてである。
 ご本尊が、八聖亭や飲み屋の並ぶ聖天通りとちょっとずれているからであろう。
 こちらは飲むか落語かその両方が目的で、徒歩でくるからなあ。
 一応神妙に原稿祈願して帰館。
 あ、一昨日がSF大賞贈賞式だったのだ。
 神戸での用事があって行けなかったが……山野浩一氏の代理として山野修さんが来られていたのか。
 もう48年会ってないが、お元気そうで何よりだ。浩一さんから紹介してもらって、大学時代、つき合いは(関西在住でほぼ同年だから)修さんとの方が濃かった。ともかく映画に詳しく、ずいぶん教えられたものである。

4月23日(月) 穴蔵
 晴。7時には直射光が入り、7時30分には室温28℃。快適である。
 穴蔵にて少しは仕事もするのであった。
 穴蔵から見る新御堂沿いの広告塔、足場を解体しはじめた。
  *
 やはり中途半端なサイズで「営業」開始か。
 夜、集合住宅の理事会に出る。5月から副理事長(ということは来年は理事長)を務めねばならなくなる。
 集合住宅内で引っ越した結果で、いたしかたなし。
 ま、あと2年は生きねばならぬということであろう。

4月24日(火) 穴蔵
 曇天、10時頃から雨になり、だんだん雨脚が強くなる。
 終日穴蔵。
 某講義の資料を読んで過ごす。
 視力が落ちて、読む速度が落ちてきたなあ。老化である。ひどく疲れる。
 たちまち夕刻。
  *
 専属料理人に、枝豆、白身の刺身、鶏南蛮など並べて貰ってビール。
 ブルディガラのクレセントパンで安ワイン少しばかり。
 滝川雅弘の新譜聴きつつ。
 おっ、第9回創元SF短編賞の発表あり、八島游舷さんが受賞。星新一賞に続いての受賞で、勢いがあるんだなあ。
 『年刊日本SF傑作選』が楽しみなことである。

4月25日(水) 穴蔵
 未明まで雨、あとは終日曇天。
 本日も終日穴蔵。
 朝からクレーン車が来て、御堂筋沿いのビルから足場の資材などを降ろしている。
 三和ビル屋上の広告塔、午後に点灯され「試験放映中」と表示された。
  *
 やはりフレームの1/3くらいの縦型。片側(北向き)だけで、新御堂の新大阪→梅田方向のクルマ相手の広告らしい。
 ちなみに施主は「SANWA」(三和映材社)という、撮影スタジオや撮影機材レンタルの会社。東京と大阪に事務所(自社ビル)があるから、それなりに大手なのかな。
 『SFのご用命は堀晃へ この80m西に棲息中』
 という広告を出してみようかしらん。

4月26日(木) 大阪←→播州龍野
 早朝の電車で播州龍野へ移動する。9時前に着く。
 タイムマシン格納庫にて見張り番。静かなものである。
 昼、龍野公園へ行ってみる。人影なし。
  *
 新緑の季節である。
 桜や紅葉よりも、この時期がいちばんいい。花粉が終息し、気温が体質にいちばん合うからであろう。
 夕刻に近い午後の電車で帰阪する。

4月27日(金) 穴蔵/南北ちら見
 穴蔵にて明日の講義資料を読んで過ごす。
 9時半、南北首脳会談……テレビ中継を見る。
 金三胖、出てきよったがな。
 ヨタヨタ。無事に階段降りて200メートルほど歩いたが、息切れしているような。
 30分ほど見て、つぎは夕刻。
 長い昼休みをとったらしい。
 階段昇るのを見たが、半歩ずつ。大丈夫か。
 夜、晩酌時に見たら、「目標」かかげて「努力」するという宣言で、どうってことなし。
 20時過ぎ、宴会やってるようだが、今夜帰れるのかねえ。夜道は暗いぞ。
 こちらはしんどいので早寝する。

4月28日(土) 創サポ講義
 大型連休の初日である。
 穴蔵に籠もるのであった。
 夕刻に出かける……と、近所の公園前で、ボンクラ息子その1とその配偶者とすれ違う。連休で帰ってきたのである。
 おれは地下鉄で天満橋へ。
 エルおおさかにて創作サポートセンターの講義。
 提出作品6篇。
・ヴィクトリア朝のメイドの世界を描く短篇。高名な作家の少女時代かと思ったら、そうではなかった。
・日本沈没ならぬ日本昏睡。ショートショートか大長編のどちらかしかない。
・その収益構造が謎めいたゲーム会社。裏ではファーストコンタクトが進行していた。
・収納クラブ対アニメ研の部活対決を描く学園もの。作者は整理収納アドバイザーの資格をとったという。
・猫の失踪と蚊取線香騒動を描く一種の老人小説。
・シンギュラリティ後の世界をほのぼの家族小説の雰囲気で描く異色作。
 作品多彩で面白い。SFが半分というのも珍しいね。
 まっすぐ帰館。
 お、宴たけなわである。ちょっと遅れて参戦。

4月29日(日) ウロウロ
 連休2日目。
 晴れて、午前7時半には室温28℃となり、快適。起きたままの格好で、着替えせずに机に向かえるのはありがたいことである。
 ボケーーーーツと過ごす。
 昼、家族4人で出かける。
 中崎町抜けて天五へ。
 某店にてこういうものをいただく。
  *
 ボンクラ息子その1、15年前は初々しい社会人であったが、だんだんヒゲ面のおっさんになってきたなあ。あ、オレはジジイか。嗚呼。

4月30日(月) 穴蔵
 本日も振替休日。人出が多そうなので穴蔵にこもる。
 と、午前11時頃に昼飯という連絡あり。
 ボンクラ息子その1とその配偶者が昼過ぎの新幹線で帰京するため。
 しらす、お浸し、明太子、ざる蕎麦で、ワンカップを酌み交わして、しばし別れの儀式とする。
 昼過ぎ。
 平尾龍麿を広島市内で逮捕のニュース。4月8日から23日目。やんぬるかな。
 夕刻に近い午後に散歩。近くの公園に出ただけ。
 ハナミズキは終わり、今はヒメジョオンがいっぱい。おそらく雑草であろう。
  *
 頼まれもしないのに咲きまくる花は嫌いではない。
 野々村竜太郎の生家近くにも花は咲くのであった。


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