HORI AKIRA JALINET

『マッドサイエンティストの手帳』149

●マッドサイエンティスト日記(2000年5月前半)


主な事件
 ・高槻ジャズストリートを歩く(6日)
 ・宮田昇「戦後『翻訳』風雲録」!(12日)
 ・宇宙作家クラブ大阪例会(13日>

2000年

5月1日(月)
 連休前半、肉体労働3日目である。
 やってみるまでわからなかったが、孤独な肉体労働というのは原稿を書くのとあまり変わらない。職人仕事はこんなものなのだろうか。
 陶芸家に憧れるサラリーマンの気持ちがわからないではない。
 夕方で区切りをつけて帰阪。
 「専属料理人」またも風邪がぶり返したとかで寝込んでおる。困ったものだ。

5月2日(火)
 この日を休むと9連休というのに、出勤率高い。
 明日から5連休であるが、「専属料理人」用の風邪薬と食料を下げて早めの帰宅。

5月3日(水)
 終日ごろ寝……のつもりが、炊事洗濯。「新車に乗った巨根」の気分である。情けないことだ。
 午前中、ホームページの更新。
 夕方、自転車で梅田のデパートへ食料品の買い出し。
 夜、テレビで、九州のバスジャックを中継。昼過ぎから始まってで、広島まで来ている。
 膠着状態続き、深夜、断続的にテレビを見るが、進展なし。17歳で精神病院から帰宅したやつらしい。狙撃犯は出てこないのか? 瀬戸内のシージャックでの「狙撃」でスナイパーが「人権派」とかに告発されたことがあるからびびっているのだろうか。

5月4日(木)
 朝5時にバスジャックに警官突入。オウムのサティアン突入も朝5時だったなあ。この種の定刻は午前5時なのかしらん。
 睡眠が変則的になって終日ごろ寝。「専属料理人」も寝たまま。天気はいいのだがなあ。

5月5日(金)
 海外関係のことあり、午前中出社、雑用。
 またも帰りに食料品の買い出し。
 どうも生産的な連休ではないなあ。

5月6日(土)
 夏日のような陽気にもかかわらず、なんとなく気分が重い。「仕事」が進まないせいである。
 午後、気分が晴れぬまま阪急で高槻へ。「高槻ジャズストリート」。気晴らし……とはいえ、ジャズストリートをひとりで歩くのは寂しい。「専属料理人」起きて調理はしているが、外出する元気はまだないようである。
 高槻には住んだことがないが、隣の島本町・水無瀬に2年ほどいた。そう大きな町ではないが、ライブをやる店がけっこう多い。
 メイン会場は「現代劇場大ホール」。新緑のきれいな所だ。
 off
 昼の部もほとんど満員。なにしろタダ! 大ホールのコンサートも「無料」なのである。こんな良心的ジャズストリートは他にないだろう。
い。  昼の部は、川島哲朗カルテット、中本マリ+箕輪裕之トリオ(ピアノは岸ミツアキである)。
off off

 川島の豪快なテナーのあと、中本マリのボーカルを聴いていたら、なんと夜の部予定のローランド・ハナが出てきて2曲歌伴。これ、全部無料なのだからなあ。
 せめてもの支援にとガイドブックとTシャツを購入。
 16時、昼の部終演、駅前でコロッケサンドと缶ビールを買って、ガード下や駅前広場のライブを1時間ほど。
 夜の部も聴きたいが家の方も気になり、夕方帰宅。
 来年もぜひ続けてほしいものだ。

5月7日(日)
 「専属料理人」また発熱、風邪が治りきっていないらしい。
 困ったものだ。
 終日「新車に乗った巨根」の気分で、洗濯と食器の片づけ、嗚呼……。しかしあの巨根、よくこんなヒモ的女中生活を十何年も続けられるものだなあ、わしならとっくに発狂しとるがなあと、妙なところに感心してしまう。あ、ありゃとっくに発狂しとるのか。女装したり、正常じゃないものなあ。
 女中仕事にクタクタで21時過ぎに就眠。

5月8日(月)
 無為のまま連休明けである。初夏である。気は重いのである。
 「専属料理人」を病院へ行かせる手だてをしておいて出社。つまらん仕事いっぱい。
 【森山研】関係で生録MDが5枚届く。ピットインでの弦楽四重奏との共演など、80年代前半、森山さんは色々にことをやっていたのだなあ……。

5月9日(火)
 4時起床、新聞。6時から前夜の食器の片づけ、皿洗い。情けないことである。
 会社で終日ボンクラ仕事。つまらん日である。

5月10日(水)
 やっと普通に朝食。
 終日ボンサラ仕事。つまらん日である。
 夜、某社の某氏から電話。「虚無回廊」について。喜びと期待、それに不安も。うーん、いかが相成りまするやら。
 米朝一門の主治医であったダジャレ歯医者の原田はんが落語のホームページを開設したというメール。さっそくリンクを張ることにする。落語界四方山話である。

5月11日(木)
 必要あって『退職サポートマニュアル』という本を熟読。
 午後、某事業所へ。ここはバスもなく、クルマでないと通えない立地。
 さて、「浮世離れした」人物がまだいるという話。
 職安へ出す書類(掲示用)に事業所の場所を書き込まねばならない。その欄を見ると「○○駅より徒歩50分」! なぬっ! そりゃ歩けばそうだろうけど、不動産広告にだってこんな記載はありませんぜ。
 「南太平洋ボロ船作戦」だったか、戦争コメディ。潜水艦の潜望鏡をねじ曲げたために、魚雷が見当違いの方向に発射される。浜辺から陸に滑り上がった魚雷、そのまま進んでトラックに激突爆破……。本部に届いた戦果報告に「トラック一台爆破」とあって、読んだ司令官が「なぬっ?」……久々に古い映画のギャグを思い出した。
 その書類を持って役所関係数カ所。
 夜、急に来阪の兄と梅田で会い、軽くビール、あとサントリー5のお馴染みコース。本日はロイヤル・フラッシュ・バンド。
off
 明るいデキシーである。お互い、明日は早いので2ステージ目のみ聴き解散。
 旭屋がまだ開いていたので、宮田昇『戦後「翻訳」風雲録』を買う。これは驚くべき本である。長くなるので別項をたてることにする。

5月12日(金)
 6時の快速で姫路方向へ。夕方まで肉体労働。夜、播州龍野の実家に帰る。
 『戦後「翻訳」風雲録』を読了。そうか、そうだったのか……が、謎は残る。

5月13日(土)
 午後帰阪。トラブルあって土曜操業中の某工作所へアタフタ、本町の会社に寄って雑用処理、夕方、ちょっと遅れて宇宙作家クラブの大阪例会。
 先日発見された「犬のくわえる骨」の形をした小惑星クレオパトラが話題になる。成因よりも材質が何か。金かプラチナだとゴールドラッシュが起きるのではないか。やっぱり現実の宇宙開発を進めるにはニンジンが必要だからなあ。
 地下街で次回からの会場を下見して帰宅。懇親会に欠席が残念だが、居住している集合住宅の定期総会があっていたしかたなし。午後9時終了、FMで原田靖とシティ・スインガーズ(お、ピアノは岸ミツアキである)の軽快なスイングを聴きながらやっとビール。まあよく動いた日である。

5月14日(日)
 昨日話題になった議題のひとつに関連してN尻H介くんが主要サイトをメールで教えてくれる。数時間関連情報を読む。むむむ。「こだまのあとだま」の出典をはじめて知った。ハヤカワの本だから読んでいなかったのだ。……しかし、まあ、わが憧れの「くだん」の方が「真実と正義の人」である印象は変わらないなあ。○○撲滅までがんばってほしい。
 夕方のニュースで小渕死亡。午後4時頃らしい。野中はもう少し延命させたかったのだろうが限界であったか。

5月15日(月)  森喜朗の「買春」疑惑? 40年前の女郎買いねえ……。
 就任時の「顔を見りゃわかる」で書いたとおりだ。スケベ、無能、無気力。……実は、似た人物を知っているから、その性格を書いただけのことなのだが、ここまで似ているとはなあ。つけ加えると、「物言いがぞんざい、品位に欠ける、愚痴と言い訳が先行する、服装の趣味が悪い」
 まだあるのだが、ちとまずいので省略。しかし蜃気楼、結構しぶといぞ。


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