『マッドサイエンティストの手帳』588

●マッドサイエンティスト日記(2014年9月後半)


主な事件
 ・播州龍野いたりきたり
 ・森山威男JAZZ NIGHT 2014(20日)
 ・めがね橋(23日)
 ・村野藤吾展(26日)
 ・大正内港(27日)
 ・『酉ビュート』と『チャチャヤン』


9月16日(火) 穴蔵/ウロウロ
 慌ただしいのであった。
 深夜1時半に時ならぬ雨音で目覚める。土砂降り30分ほど。
 集合住宅の修繕工事が終わった箇所の雨水状態をチェックに出る。
 1〜11階をうろうろ。大きな問題はないが、下半身ビショビショ。
 シャワーの後、また寝るつもりが眠れず、朝まで雑読。
 朝、某福祉協議会の事務所へ行って色々と相談。自分のことではなく、集合住宅関係。親切に対応して貰えたのであった。
 梅田へ行く。
 金融機関関係。
 1000円で散髪もする。
 チケットショップに寄り、週末のチケットの手配をする。年に1度の森山威男大明神参詣ね。
 帰路、新御堂筋のビルの気温表示が「35℃」。何かの間違いではないか。
 午後は集合住宅の資料作り、伝票の処理。
 夜は理事会。
 議題多く、妖怪(○○○号のオバハン)退治は先送りとなる。おれはいちばん先に取り組みたいのだが。嗚呼。
 晩酌は21時半からとなる。
 明日午前中まで残務がありそうな。
 ああ、早くalaの神・森山大明神を聴きに行きたい。
 あと4日か。

9月17日(水) 大阪←→播州龍野
 慌ただしいのであった。
 早朝の電車で播州龍野へ移動する。
 こちらにも雑事色々。
 周辺、彼岸花が満開で、今年は明らかに例年より1週間は早い。(母の亡くなった年に較べると3週間早い。)
 吉兆か凶兆かしらんが、いずれにしても不気味。
  *
 やはり凶兆であった。
 某作業をシルバー人材センターに依頼。その日程調整中に、携帯に立て続けに電話あり、いずれも集合住宅関係である。
 妖怪(オバハン)に手こずってるところに、またも不法投棄怪獣が2匹出現という。勘弁してくれよ、たくもー。
 管理会社からは昨夜の理事会で打ち合わせたデータなどがどっとメールで届き、担当者が迅速に処理してくれるのはありがたいが、1件は別の理事と相談しなければ決められない案件で、いずれにしても帰阪しなければならぬ。
 夕刻の電車で帰阪。
 怪獣の投棄した○○の証拠写真を撮ったり、夜は1時間、某理事と打合せ。
 本日も21時過ぎての晩酌。あ、昼飯を食べてないことに気づいた。

9月18日(木) 大阪←→播州龍野
 慌ただしいのであった。
 早朝の電車で播州龍野へ移動する……と、昨日と同じ行動である。
 ちなみに午前5時40分に穴蔵を出て、午前8時6分に本竜野に着く。大阪から播州龍野へ通勤しているようなもので、通勤客とは逆方向だから、本を読みながらの移動は楽なものである。
 実家に着くと、シルバー2氏が早くも作業をはじめている。
 こちらは昼前に片づく。
 午後、別件で某事務所へ。
 播州龍野周辺の不動産事情について色々と聞く。
 まことに面白いのだが、地権者は暗澹たる思いであろうなあ。
 たまたま土地の基準価格発表があって、近畿ではグラフロがトップ(915万/u)になったというが、播州龍野(に限らず田舎 )は正反対。都市集中と少子高齢化(後継者なし)でこの傾向は変わるまい。
 ちょっと「現場付近」を見に行く。
  *
 すぐ近くは川沿いの道(揖保川ではありません)。
 別荘地にはいいが、1週間で飽きるだろうな。
 先日読んだ週刊新潮の後ページに「水村山郭不動産」という「1000u以上2000万以下の草庵」を紹介する「連載グラビア」があるのを思い出す。
 風光明媚な土地の豪邸や別荘が紹介されているが、裏事情が氷解・納得・合点。
 別荘は所有してはいけない。安く借りるものだ。
 (「故郷崩壊SF」の)勉強になるなあ。
 故郷崩壊ついでに、たつの市長・栗原一くんが兵庫県議時代の政務活動費(大量の切手購入/領収証偽造?)について市議会で追及されている。見に行けばよかった。また機会はあるだろう。
 野々村竜太郎(こちらは県警に「城崎には行ってません」とゲロしているらしい)が西宮市長になってたら、どうなってたのか。
 ともに辞任、革新市長として、西宮ではかんべむさし、龍野ではおれが立候補する……なんて「故郷再生SF」は書けんわなあ。
 夕刻の電車で帰阪。
 これも昨日と同じ時間、同じ経路。
 故郷とは通勤する場所か。

9月19日(金) 穴蔵
 さほど慌ただしくないのであった。
 ボケーーーーッとしていたいが、午前中、集合住宅に巣くう怪獣(オバハンとは別ね/オバハンは妖怪)の対策で時間をとられる。
 こうなれば『童夢』とは別構想の「集合住宅水面下戦闘SF」を目指して、取材と割り切らざるをえないな。
 しかし、合法的範囲で調べるだけでも常軌を逸した半生。
 森永ひさしじゃないけど、その裏で「何があったの」と聞きたくなるねえ。
 ひょっとしたら蘇生事件なんてことがあるかも、ここだけの話だけど。4年前にアイデアは出来ていたのだ。これから肉づけだな。
 勉強させていただきます。
 昼。
 スコットランドの住民投票に注目していたが、BSのBBC中継で、12時過ぎに反対派多数の流れは決まった。
 あとはiPhone6発売のニュース……白けるなあ。
 午後はゴロ寝して本を読む至福の時間を過ごす。
 明日は森山大明神参詣で可児市行き。喜六清八ではないから、ひとりで行く。
 早寝するのである。

9月20日(土) 可児市/森山威男JAZZ NIGHT 2014
 午前、名古屋経由、多治見をめざす。
 新幹線に乗るのは1年ぶり。つまり去年のala行き以来である。
 沿線の風景が変わっていて見飽きず、本は読まず、車窓にがじりついたままである。
 多治見のホテルで九州組と合流。
 夕刻の大多線で大阪組の2氏といっしょになり、可児からalaへ6人で歩く。
 脚力確認。
 alaの芝生で軽く一杯。
  *
 これも、昨年とまったく同じメンバーである。
 alaロビーには「森山威男ジャズナイト」のポスター14枚が展示されている。
 むろんおれは第1回から「皆勤の徒」である。
  *
 とうことで、「森山威男ジャズナイト2014」がはじまる
 本日の出演者。
 森山威男 (ds)、中路英明(tb)、渡辺ファイアー (as)
 川嶋哲郎 (ts)、田中邦和 (bs)、佐藤芳明 (acc)
 田中信正 (p)、加藤真一 (b)、類家心平 (tp)、板橋文夫(p)
 第1部
・Forest Mode
・東雲
・ダニーボーイ(田中信正とのデュオ)
・スイングしなけりゃ……
(ジャンケン大会)
 第2部……ピアノ、板橋文夫に替わる。
・祝い(板橋文夫の新曲/森山さんが来年70歳を迎えるため)
・渡良瀬
・モーニン(これまた面白い編曲である)
・サンライズ
 田中信正のソロのあと、板橋ピアノでGood-bye
 (以上、短期記憶が怪しくなっていて、曲順などミスあるかもしれず、あれば直ちにお詫びして訂正します/おれは朝日新聞とは違うからね)
 21時過ぎに終演。また同じメンバーで可児まで歩き、多治見へ。
 夜遅くのパパスでのウチアゲに参加させていただいた。
 松原隆一郎教授が来てはった。
 立ち話していたら、横にいた田中邦和さんが「え、SF作家の堀さんだったんですか!」
 Too late というか今さらというか、4年前にはコンビニで盛り上がった仲ではないか。
 おれは可児では「いちばん古株の森山ファン」であって、SFのことはしゃべってないからなあ。
 田中邦和さんは相当なSFファンなのであった。こちらが感激してしまう。
  *
 巨漢であり、こんなにバリトンサックスが似合う人はいないな。
 それにしても、バリトン奏者にSFファンが多いのはなぜであろうか。

9月21日(日) 多治見→大阪
 多治見のホテルにて無事目覚める。
 本日は心斎橋で「ピンカラ追悼コンサート」があるのだが、間に合う時間に帰るのはしんどい。
 (もっとも、大阪組のIくんは、和歌山で学会があるからと6時前に出ていった。がんばるなあ。おれも多治見から大阪へ出勤したことがあるけど、もう無理である)
 適当な時間に(例年より2時間ほど遅いかな)に中央線〜新幹線で帰る。
 飛び石連休で、東京→京都の客でのぞみ・ひかりは混んでいる。
 1時間に1本あるこだま(ガラガラ)で帰阪。
 ちと疲れたね。

9月22日(月) 穴蔵
 終日穴蔵。
 静かに本を読んで過ごす……わけにもいかず。
 換気扇の交換工事(集合住宅関係ではなく個人的な修繕)があって、午前中、2時間ほど落ち着かず。
 昼前には専属料理人が実家へ帰ってしまった。
 愛想尽かしされた訳ではなく、家庭の事情だけど。
 しばらくは自炊生活となる、また楽しからずや。
 というものの、夜は作り置きの総菜類を並べてビール。
 宮崎からいただいたカントリー・ママのチーズパンで安ワインを少しばかり。
  *
 alaで先行販売の森山威男DVD『楽しくなけりゃ意味ないね』を視聴しつつ。
 たまらんなあ。
 (ここだけの話だけど、円城塔と佐藤芳明は似ていると思う。ともにいい面で。猪瀬とタケカワの類似とは別次元でっせ)
 むろん森山ディスコグラフィーも更新する。

9月23日(火) めがね橋
 秋晴の休日なのであった。
 明日から台風の影響で雨という予報。本日中にちょっと出歩くことにする。
 10時過ぎに出て、地下鉄で大正へ。鶴町四丁目行きのバスに乗り、南恩加島で降りる。
 一帯をうろうろ。工場と民家が混在する、いい雰囲気である。
 大阪製鐵の横を歩いてめがね橋へ。
 千本松の渡しで西成へ行く。
  *
 北津守の方にも行ってみたいが、ちょっと距離あり、西成区は後日とする。
 めがね橋をグルグルと歩いてのぼり、大正区へ引き返す。
 ランニングの高校生10人ほどとすれ違った。
  *
 木津川の下流、橋の上からの眺めはいいが、めがね橋に限らず、総じて2メートルほどの金網が張られているか、道路が堤防下で、河口付近の川面と工場をボケーーーーッと眺められる場所は少ない。
 南恩加島へ戻る途中に沖縄料理店「うるま御殿」があり、ゴーヤチャンプルやミニ沖縄そばのランチをいただく。
  *
 オリオンの水分補給も怠りなし。
 この店、座敷が広く、舞台があって、「島唄の店」なのであった。
 今度は夜に来るからね。
 西の「舟溜まり」(こちらも柴崎友香さんの作品の舞台)あたりへも行ってみたいが、後日とする。
 南恩加島からバスで難波へ移動、地下鉄で帰館する。
 7,940歩で、思ったよりも歩行数は少ないな。

9月24日(水) 穴蔵
 播州龍野行きの用事があり、天気予報では今日明日に西日本は大雨。
 迷うところだが、中止する。
 終日穴蔵。
 細々とした雑事で夕刻となる。
 夜になっても、大阪市内(北区)はぜんぜん雨は降らんじゃないの。
 専属料理人不在につき、コンビニメニューでビール。
 無為な1日であった。
 寝る。

9月25日(木) 穴蔵
 わ、午前3時に激しい雨音で目覚めた。
 集合住宅の理事長という立場上、先だっての修繕工事の効果をチェックせざるを得ない。
 最上階から1階まで屋外の階段を歩いて下りる。
 下半身グショグショ。
 シャワーを浴び、着替えたあと、ビール1缶。また寝る。
 目覚めれば7時過ぎ。
 雨は上がっているが、播州龍野行きは面倒になる。
 終日穴蔵。
 本を読み、断続的にニュースを見て過ごす。
 ニュースは君野康弘の人物像(ほとんど憶測)ばっかり。祖母に育てられ、鹿児島の水産高校を出て、自衛隊に2年。
 それからの20数年が、鹿児島の風俗〜広島〜2年ほど前に神戸くらいしかわからん。
 永山則夫ほどの興味は覚えず、だな。
 君野タイプはこれから続々と出てきそうなのが恐ろしい。現にうちの○○○号室なんて……(以下略)
 本日0歩。
 寝る。

9月26日(金) 村野藤吾展
 快晴である。
 専属洗濯人不在のため、朝から洗濯をするのであった。
 午前、大阪歴史博物館で村野藤吾展をやっているので見に行く。
  *
 入場料、大人1000円のところ、○○歳以上は無料ということで、ありがたく只見させていただく。
 ま、高額の市民税を40年ほど支払ってきたからなあ。
 90歳を過ぎても設計を続けたパワーには感服である。
 おれにとっては、「綿業会館」「近三ビル」「梅田地下街の吸気塔」が三大村野作品である。
 それぞれ縁があり、綿業会館はボンサラ時代の勤務先のすぐそばにあった、近三ビルは東京支社が入っていたビルであり、吸気塔はおれの御神体である。
 村野藤吾参拝のあと、天気がいいので、久しぶり(たぶん5年ぶり)に大阪城周辺をうろうろ。
  *
 半分以上が支那人である。騒がしいことよ。
 京橋あたりで一杯やりたいところだが、本日はがまん。
 上町台を本町に下って、地下鉄で帰館。
 洗濯物を取り入れ、夜はまたコンビニ・メニューでビール。
 飽きてきたなあ。
 本日は11,704歩。

9月27日(土) 大正岸壁/御嶽山噴火
 読みたい本があり、買うほどではないので、地下鉄で中央図書館へ行ったら、貸し出された後であった。
 朝、ネットで確認して(予約すればよかったのだが)10時過ぎに行ったらなし。1時間以内の出来事である。
 まあしかし、大阪市内に(たぶん難解な部類と思う)自然科学系の本を週末に読む人がいるのは悪い気分ではない。
 快晴で、穴蔵に戻るよりウロウロしたくなり、地下鉄で大正、バスで平尾へ。
 大正通の西側、ベイエリアを1時間ほど歩く。
  *
 大正内港の一帯、鉄工所やスクラップ処理工場の雰囲気はいいのだが、3メートルほどの防潮堤が続き、海面を見るには、所々にある階段から堤防の外側に降りなければならない。
 こういう場合、潜り込むのではなく「潜り出る」というのかなあ。
 平日は危なくて歩きにくそうである。
 バスで大正橋に戻り、「いちゃりば」で遅めのランチ。沖縄そば定食。オリオン生で水分補給も怠りなし。
 あと、大阪ガス方面ウロウロ。
  *
 イワサキ郡の橋。
 ドーム前まで歩き、地下鉄で帰館。
 ニュースで御嶽山の噴火を知る。
 NHKが取材中に8合目あたりから撮った噴煙の映像は、過去の噴火映像のなかで最も美しいものではないか。
 紅葉が近い稜線からわき上がる噴煙が素晴らしい。
 夜は噴火ニュース見ながら、近所の食品スーパー(サボイ)で買ってきた総菜ならべてビール。ストンプしないなあ。
 さりとて飲みに出るのも面倒。
 明日は少しはましなもので飲めるであろうか。

9月28日(日) 穴蔵
 本日も快晴なり。
 終日穴蔵。
 本を読んで過ごす。
 夕刻、専属料理人が帰ってきた。
 夜は静岡メニュー中心に色々。
  *
 生落花生を1時間ほど茹でたの、トマトサラダ、黒ハンペン・わさび漬け、ヤリイカの小鉢、カジキのソテーなどでビール、焼酎の水割り。
 早寝するのである。

『酉ビュート』と『チャチャヤン』
 ちょっとマイナーな出版2点。ともに面白いのでここで紹介。
 『酉ビュート』(とんかつ屋)は、かつとんたろうさん編の「酉島伝法トリビュート」本。
 大阪文学フリマでも販売された、一応同人誌?
 
 「皆勤の徒」をネタにした小説や評論、マンガ、実用記事など色々。
 全体に、マンガもこなす倉田タカシさんの才気が光る。
 「社長」はすごい人気者になったなあ。とんでもない悪役が人気者になるのはレクター博士以来ではないか。
 渡邊利道さん〜笛地静恵さんの往復書簡形式の評論も面白い。
 おれは「皆勤の徒」を読んだとき、これは絶対に翻訳不能と思った。ところが、おふたりの書簡は、酉島作品独特の「造語」が和漢混交の日本語独自のものであることの分析と「日本SF的想像力」(カタチでなく言語からの想像)の関連を論じ、それは「亡命者と植民地」によって展開された20世紀文学につながることから、海外に翻訳される可能性を内包していると指摘する。まことに刺激的な論考で、実際「皆勤の徒」は英訳されたのだからなあ。こうなると、訳者ダニエル・ハドルストンさんにも登場いただきたいところだ。
 驚くべきは「皆勤の徒」社歌の譜面が掲載されていることだ。作曲者は気鋭のバリトンサックス奏者・吉田隆一氏。おれなんぞ、うらやましいとしかいいようがない。
 『チャチャヤング・ショートショート・マガジン』第2号。発行はこちら
 懐かしき、眉村卓さんが深夜放送で募集していたショートショートに参加していた中心メンバーによる、これも同人誌。
 
 SF関連で活躍しているメンバーも含めてレベルは高い。
 ノスタルジックなSF、行きつけのバーを舞台にしたショートショート、小料理屋を舞台にした短編(チャチャヤンはSF限定ではなかったからなあ)など、それぞれ文章の構成も練れていて、じつにうまい。
 何より重要なのは、志が高いことである。
 ここでは2編について。
 西秋生「騒霊祭」…稲垣足穂の(神戸作品)世界を甦らせようとする「異形コレクション」の数編と同列の作品。これらは、ぜひとも上梓してほしいところだ。
 大熊宏俊「鏡面球体」…銀河系の回転の謎(これは暗黒物質の正体が不明のこともあって謎のまま)を、宇宙の階層と時間を何段階か飛び越えて、個人の生体時間内で体験させ理解させようという、宇宙SFの核に迫る試み。太陽系近傍(といっても1光年!)で発見される「鏡面球体」というガジェットが出てくるが、これ、高島雄哉「ランドスケープと夏の定理」に登場する「ドメインボール」に近いんだよね(ほぼ同時期に別々に書かれている)。描写を急ぎすぎている面(思考より先に行動するからスペオペ的になるところなど)があるが、意欲的な試みである。
 2誌に共通するのは、創作の初心、何か場があれば新しいことを試みてみようという意欲であり、誌面から「相互研鑽」の熱気が伝わってくることである。
 おれはこんな世界が好きで、朝日ネットで試みた「フィクション錬磨峡」(名づけ親は筒井康隆氏)がそうであった。
 今も変わらんのよ。今年の「夏色の想像力」(これも同人誌)にも、なつこん限定媒体だから、空振り覚悟で参加したのである。参加メンバー、たぶん同じ気持ちと思う。

9月29日(月) 穴蔵/ウロウロ
 快晴である。
 生産的な仕事をしたいのに、集合住宅関係のつまらん用件で出鼻をくじかれてしまった。
 ちょっとテレビを見る。各局、ヘリを飛ばして御嶽山の救助活動の中継ばかり。
 ヘリからの「高見の見物」気分で、野次馬として見る分には面白くないではないが、やはり過剰取材ではないか。
 代表取材1社にすべきだ。
 阪神淡路大震災以来(被災者の立場で)ずっと期待しているのは、取材ヘリの衝突とか墜落で、それだけが楽しみで見ているといっていい。取材班の墜落死も見たいけど、悪いのはスタジオにいる連中だから、テレビ局に落ちてほしいが。
 岩谷英雄兵庫県議(69)の800メートル・マラソン中継は実質的には「懲罰」で、それなりに面白いけど(そして、岩谷が心臓発作で死んだらより面白いけど)、自然災害の場合、テレビ中継が救助活動の邪魔をしているとしか思えない。
 アホテレビに災厄あれ。
 昼前、郵便物を受け取る必要があって、大淀中の中央郵便局まで歩く。
 天気がいいので、そのまま散歩。
 中央郵便局南側というかスカイビル北側の里山。
  *
 稲刈りまでは1月以上か。
 滝見小路〜プラザ(小松事務所)跡〜福島〜線路沿いに大阪駅へ。
  *
 ああ貨物駅。
 ヨドバシ〜紀伊国屋〜つるまる(にて昼飯)〜ジュンクドー経由で帰館。
 9,011歩となった。

9月30日(火) 穴蔵/ウロウロ
 薄曇りである。
 朝の直射光がないので快適である。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
 午後、月末の処理事項などあり、散歩を兼ねて梅田(郵便局、銀行、書店、ヨドバシなど)を2時間ほどうろうろ。
 大阪駅からグラフロ経由で帰る。
 済生会病院前まで来たところで、魔界行きのバスが来た。
  *
 大阪では一部で知られている恐ろしき路線バス。
 「酉島車庫」行き「伝法経由」である。「社長」が待ち受けていそうな。
 あやうく乗りかけるが、魔界探索は後日とする。
 夜は静岡メニューの(たぶん)最終日。
 しらすおろし、桜エビ(解凍品)の掻き揚げ・黒半のフライ、サラダ、その他でやまざきから届いた白ワイン。うま〜〜〜っ。
 早寝するのである。
 無為に過ごした9月が終わる。嗚呼。


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